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<<   作成日時 : 2017/04/21 19:27   >>

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わたしは街角で待っている

腕時計を見る
銀色の本体と黒いベルトが溶けかけている
溶けて垂れはじめている
足元に

右手でハンカチを出して
手首を拭く
表で裏で
まだ拭き跡のない部分で
つよくこする

そんなことをしてたら
待ち合わせの時刻は
地上で小さい泡になって
消えたり結んだりして
どこかに流れていってしまった

見上げると
まだ日は高くて

まあ
このまま待っていれば
どれだけ時間がかかろうと
待ちびと来たらずとはならないだろう
などと
のんきに構えていたら

ふと
『だれを待っているの』って
雑踏の中からだれかの問いかけが聞こえてきた

そういえば
思い当たる待ちびとなんていない
だれも
だれひとりも

とすると
近くにバス停があるから
わたしはバスを待っているのかもしれない
待てよ
もっと近くに地下鉄の入り口もあって
階段を降りてるときに
後ろから押してくる不審者がいないかと
探りをいれているのかもしれない

そうなると
バスに乗ったり地下鉄に乗ったり
光と闇と色彩は
めくるめいて
男や女だけではなくて
床や壁や天井や
曲がり角や段差や
わたしが目にするなにもかもが
時の流れにからめとられた
めまぐるしい騒音値や運動量や気がかりの
折れ線グラフになって
もう手におえなくなってしまう

いつになったら
落ち着いて
なだらかに一直線にすすんでくれるのか

そんな拡散的なまどろみに囚われていると
ふいに
灰色の空が溶けてきて
だらだらと
ビルに
歩道橋に
街路樹に
ヒトと車のうえに落ちてきて
わたしの体にも落ちてきて

腕時計が溶けたのはこの前兆だったのかと実感して

わたしは重さを感じることもなく
その場にすわりこんで
灰色のコンクリ−トの舗道と一体化して

それでももちろん
あからさまに驚いたり強がったり
感にたえたりするつもりはなくて

やっと
静かに
求心的になることができて

わたしの待っていたのは
こういうことだったのかと
あらためて
思い知らされて

相変わらず
わたしは街角で待っている

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
おはようございます。
何時もコメントありがとうございます。
何時もながら奥深い詩に感動とどの様に読み解くのか考える時間が楽しいです。
ひらひらとさんの詩を読んで一度この詩に合うような人形(写実的な人形にはなりませんが)と情景を作ってみたいと思うようになっています。
いまじいじシリーズを作っているので終われば一度じっくりと考えてみたいと思います。
お許し頂けるならまたブログで発表したいのですがよろしいでしょうか。
何時もありがとうございます。
ゆらり人
2017/04/26 08:48
ありがとうございます。
正直、恐れ多くてなんとなく
おどおどしています。

でも、なにを取り込まれようと、
全然問題はありません。
ただわたしのブログの参照のことわりは
無しにしていただけたら幸いです。
(ほんとに恥ずかしがりやなのです)
あくまでゆらり人さんの創意として、
作っていただけたら、
心からうれしく思います。

コメント、ありがとうございます。
ひらひらと
2017/04/26 13:00
おはようございます。
お返事頂きありがとうございます。
それにしても、なんというおこがましいことを言ったものだと今は恥ずかしく思います。
何時になるか分かりませんが是非何らかの形で表現してみたいと思います。(この考える過程と造る過程を楽しむのが好きなだけですけれど)
書かれた詩の本意と違うことになってもご容赦くださいね。お優しいお言葉有難うございます。
ゆらり人
2017/04/27 10:54
おこがましいことなんて、
これっぽっちもありません。

でも、できたらずっとずっと後で・・・。

わたしこそおこがましいですが、
後に伸びれば伸びるほど、
きっと喜びもひとしおで、
感慨深くなりそうな気がして。
(本音はやっぱり恥ずかしくて!)

もちろん、
それはゆらり人さんにおまかせいたします。

ご親切なコメント、
ありがとうございます。
ひらひらと
2017/04/27 11:52

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