2010年02月21日 まよいびと たわんだ電線をくぐって夕日の赤い影になった鳥を追いかと思えば舗道の灰色のプレ-トにこびりついた黒い塊につま先をおしあてあなたはたゆたう風のままに一歩を踏み出そうとするどこで迷ったのかいつ道を踏み外したのかなぜここにいるのか後先の知れない四つじで海に突き刺す岬に背を向けて光の放列にあとずさる街路樹になって死臭をただよわす雑踏をふりはらういわばあらわな心の底の蓋をあけたときぬっと突き出た片手に裸の襟首を掴まれてひらきなおった視線のさきに道があるとでもいうふうにあなたはいま真新しい過去をつむぎはじめる
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